🎶 はじめに
ドラムを始めたいと思ったとき、最初に悩むのが
「電子ドラムとアコースティックドラム、どっちを買えばいいの?」という問題です。
どちらにも魅力がありますが、音を“楽しむ”という本来の意味を考えると、
私はやはり「生のドラム」に触れる時間をできるだけ多く持つことをおすすめしています。
🪘 アコースティックドラムの魅力
アコースティックドラム(生ドラム)は、
叩いた瞬間の音の響きや空気の振動を全身で感じることができる楽器です。
・打面の跳ね返り(リバウンド)
・スネアやシンバルの音色の違い
・叩く強さで変わる音の表情
こうした**音の“生きた変化”**を体で感じることが、
音楽を深く理解することにつながります。
「音を出す楽しさ」そのものが、ドラムの魅力です。
🎧 電子ドラムのメリットと注意点
電子ドラムは、自宅でも音量を抑えて練習できるのが最大のメリットです。
最近のモデルは打感もかなりリアルになり、
住宅事情のある方には非常に現実的な選択肢です。
ただし、気をつけてほしいのは**“音の反応が均一すぎる”**という点。
電子ドラムは、どんな強さで叩いてもそれなりに良い音が鳴るため、
本来あるはずの「タッチの違いによる音色変化」が学びづらいのです。
その結果、生ドラムとの乖離に気づかないまま続けてしまうこともあります。
🥁 私自身の練習方法
私はスクールに自分のドラムセットがあるため、
自宅では練習パッドのみで練習しています。
練習パッドをいくつか組み合わせて、
まるでドラムセットを想定するように叩く。
音は鳴らなくても、パッドごとの感触や打点の違いを意識することが大事です。
電子ドラムは音が出る分、つい“音に頼ってしまう”こともあります。
それよりも、「どんな音が出ているかを想像しながら叩く」練習が
リズム感と表現力を大きく育てます。
💡 想像力が最高の練習道具
以前、スクールに通っているお子さんが、
「家にはスティックしかないけど、想像で練習していた」と教えてくれました。
これは一見不利なようで、実は素晴らしい練習法です。
想像力を使って体を動かすことで、音楽的なイメージ力が鍛えられるからです。
スティックを持って空を振るだけでも練習になる。
太ももを叩く、雑誌をパッド代わりにする。
手がなくても、足踏みだけでも立派なリズム練習。
どれだけ音を出せなくても、
「ドラムのことをどれだけ考えているか」が何より大事です。
🪘 だからこそ「生の音」に触れてほしい
電子ドラムを活用するのはもちろん素晴らしいことですが、
定期的にスタジオに入って生ドラムの音に触れる機会を持ってほしいと思います。
スタジオのレンタルドラムでも構いません。
スネアやシンバルを自分で買って持ち込めば、
「自分の音」を育てる体験ができます。
ドラムは“体で感じる楽器”です。
生の音に触れるたびに、あなたの演奏は確実に深まります。
🎵 まとめ
電子ドラムは便利で、現代の生活に合った素晴らしいツールです。
しかし、ドラムの本質は「音を感じること」。
だからこそ、
👉 家では電子ドラムや練習パッド
👉 定期的にスタジオで生ドラム
この組み合わせが最も理想的です。
音を出す。感じる。想像する。
そのすべてが、あなたの“音楽力”になります。
